
フード・サニテーション・コラム
no.10 一般的衛生管理プログラム 10項目の理解と実践について−1
●清掃マニュアル例 | ||
1 | 施設の周囲 | ゴミ・水たまり・ホコリ・排水溝 |
2 | 施設の外部 | 鳥・虫の住み着き、屋根・外壁等の損傷 気候の特性による施設・設備 |
3 | 施設の内部 | 出入り口、虫・ホコリの侵入防止 手洗い設備の適切な場所への設置 ※数・消毒液・ペーパータオル・ゴミ箱・操作性・自動水洗(湯式) |
● 施設の周囲作業手順 | ||||||||
1 | 日常の手順 |
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2 | 管理の必要性 | 雑草・廃材等は、鼠族・昆虫の潜伏・繁殖場所となり、又微生物汚染が著しく、直接あるいは従業員の履き物を介して施設内に入り込み、汚染源となるため。 | ||||||
3 | 達成点としての判断基準 |
鼠族・昆虫・排水等が施設内に侵入しないように整備されていること。 | ||||||
4 | 記録・点検及び見直し |
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作業動線は交差汚染防止の点から考えると、新規ラインはともかく、既存の工場ラインは交差汚染そのものであり、汚染防止を考えるのは大変難しいものです。 作業効率の向上を目標に、ハード・ソフト両面で知恵を絞り、工夫をこらし、一歩ずつレベルアップをはかることが必要です。 基本的な作業動線による交差汚染防止の対応策として、汚染作業と衛生作業を区別して行う方法があります。 これは時間差で行う方法と、ラインにカバーを付けて行う方法があります。 |
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時間差による方法とは、汚染作業終了後、十分に洗浄殺菌し、同一場所を衛生作業区域として利用する方法です。この場合、洗浄殺菌がきちんと行われたかどうか、判定・管理をする必要があります。 ラインにカバーをかける方法とは、工場内の衛生区分を行う時は、本来は仕切(壁)が必要ですが、部屋別の十分な仕切を作ることが出来ない場合、簡易的に厚手の合成ビニールカバーでトンネルのようにラインを覆ってしまう方法です。 (例えば、練り製品等、加熱後の冷却〜包装のコンベアラインなど。)この方法を使えば、温度上昇防止等の管理、鼠族・昆虫侵入防止、加熱後の二次汚染を防止するなどのメリットもあり、実際に実施されているケースもあります。 これらの考え方は、米国GMPを基本にしていることですが、最初は従業員全員で交差汚染がなぜいけないのか、を研修によって理解し、現場訓練していくことが必要だと思われます。 |